築古マンションの耐震診断に関する注意点について

2022年2月3日

築古マンションの耐震診断に関する注意点について

耐震診断ではマンション構造体からコンプリートコアを採取して、コンクリートの強度を測定します。

仕様 https://www.taaf.or.jp/about/earthquake/docs/taishinmanual.pdfでは各階3本のコンクリートコアを採取して強度を測定することになっています。

しかし、小規模の建物で各階3本のコア採取ができない建物では、各階1 本以上のコア採取を行った上で、 コンクリート圧縮強度は設計基準強度を上限とします。

コンクリート圧縮強度を設計基準強度とした場合、コンクリートの強度は実際の強度よりも低い値で計算されるケースがほとんどで、結果的に耐震強度が低く算出される可能性が高まります。

これは、私がサポートしているマンションで実際にあった話で、このマンションではマンションの設計図も見つからなかったために、鉄筋の数も少なめに見積もられ耐震基準に満たない結果となってしまいました。

その後、大規模修繕を依頼した建築業者に相談した所、各階3本のコア採取をススメられました。

また、その建築業者がマンションの設計図のコピーを持っていたことから、各階3本のコア採取を行い、再度構造計算をおこなった結果、耐震基準をクリアしていることが判明しました。

耐震診断業者は耐震診断工事まで受注したいがために、各階3本のコア採取ができないと主張していたのだと考えています。

耐震工事は規模にもよりますが、5千万円程度の耐震工事費用と、工事完了まで数十回の理事会を開催する必要が出て来ます。

これらの費用と時間を無駄にしないためにも、もし「各階3本のコア採取ができない」と言われたら、他の業者をあたることをおススメします。

もし、業者の宛てが無い場合、公益財団法人マンション管理センターhttps://www.mankan.or.jp/に問合せるのも選択肢の一つです。